
FKA twigsのキャリアは、2012年に自主制作で発表された『EP1』で幕を開ける。当時はまだtwigs名義であったが、全曲に自作のミュージックビデオを付随させたこの作品は、その匿名性と独創的なビジュアルで瞬く間にシーンの注目を集めた。続く2013年の『EP2』では、プロデューサーのアルカと共に、電子音と官能的なボーカルが交錯する独自のサウンドスケープを提示。2014年には初のフルアルバム『LP1』をリリースし、マーキュリー賞やグラミー賞にノミネートされるなど、現代アート・ポップの象徴としての地位を確立した。2015年のEP『M3LL155X』では、自身のアイデンティティや女性性をより過激な視覚表現とともに追求。数年の沈黙を経て、2019年に発表された2ndアルバム『MAGDALENE』は、自身の心身の痛みやマグダラのマリアの神話を重ね合わせた内省的な傑作として批評家から絶賛された。2022年にはパンデミック禍の孤独を癒やすように制作されたミックステープ『CAPRISONGS』をリリース。これまでの内省的なスタイルから一転、ダンスホールやアフロビーツを取り入れた軽やかで遊び心溢れる新機軸を見せた。そして2025年、ベルリンのクラブシーンの影響を色濃く反映した最新作『EUSEXUA』を発表。レイヴ・カルチャーと超越的な感情を融合させ、音楽家としての実験精神をさらに深化させている。